デボンレックス

デボンレックス


英語表記
Devon Rex

原産国
イングランド(イギリス)

公認団体
CFA ・ TICA ・ FIFe ・ GCCF

毛種
短毛種

 

デボンレックスの歴史

イギリスで3番目に広い州であるデボン州は、推理作家アガサ・クリスティの生まれた地として有名です。古くから鉱業や酪農で栄えたこの町の廃坑近くで、ベリル・コックスという英国人女性が巻き毛のオス猫を見つけました。1960年のことでした。コックスは、この猫の捕獲を試みますが捕まえることができず、トムというあだ名をつけてその後も観察を続けていましたが、ある時、自宅近くの公園に住み着いたメス猫が産んだ子猫の中に、トムと同じ巻き毛を持つ子猫を見つけました。コックスはこのオスの子猫にカーリーと名付け、自らの手で育てることにしました。

 

これより10年ほど前の1950年、デボン州のとなりコーンウォール州で、コーニッシュレックスが発見され、育種が開始されていました。これを知ったコックスはコーニッシュレックスの繁殖家グループに連絡を取り、カーリーとの交配を試みました。しかし、生まれてきた子猫たちは全て直毛でした。

2頭の持つ巻き毛の遺伝子それぞれが劣性遺伝であるにもかかわらず、2つ揃っても巻き毛が発生しなかったことから、2つの巻き毛は異なる遺伝子であるということが分かりました。同じイギリス国内、隣接する州で発見された同じ巻き毛の猫でありながら、それぞれが異なる突然変異で巻き毛になったのです。2種類の猫たちは、小さな頭に大きな耳という特徴も一見すると同じようですが、耳の位置や鼻の形、ひげの毛質など異なる点がありました。

 

飼い主のコックスはカーリーと同じ性質を持つ猫を作出し、コーニッシュレックスとは別の猫種として公認を得ることにしました。しかし、コーニッシュレックスと別の猫であることが分かった以上、同じ巻き毛を持つ交配相手はいませんでした。

実はコーニッシュレックスも同じ事情を抱えており、遺伝学者のアドバイスのもと計画的近親交配が行われ、個体数を増やしていました。そのことを知ったコックスもこれに倣い、カーリーの娘猫と交配すると、生まれた子猫の中に同じ巻き毛の子猫を見つけることができました。

デボンレックスの基礎猫となったカーリーは、1970年に交通事故で亡くなってしまいました。代わりにカーリーはたくさんの子猫たちを遺していました。

 

イギリス国内ではデボンレックスは1960年代に血統登録団体GCCFに新しい猫種として公認を得ることができました。

遠いアメリカでは長らく、デボンレックスとコーニッシュレックスは同じ猫種として扱っていましたが、アメリカの血統登録団体であるCFAは1979年、別の猫種として登録することになりました。

 

デボンレックスの特徴

くさび型の小さな顔に細い首、大きな耳と大きな目をもつ猫です。

標準的な体重は2.5~5kg程度とやや小型です。

特長的な巻き毛は、触れると柔らかく、巻き具合には個体差があります。

 

デボンレックスの性格

ふわふわの巻き毛と好奇心が旺盛で非常に活発な面を持つことから「プードルキャット」のあだ名がよく知られています。

依存心の強い甘えん坊で、家族やほかのペットと一緒にいたがります。

デボンレックスの飼い方

大変な遊び好きで、興奮するとやや度が過ぎることがあり、与えたおもちゃがめちゃめちゃに破壊されてしまうことがあります。適当なおもちゃがなければカーテンやカーペットなどが同じ目にあいますので、十分に遊んであげる工夫が必要です。

 

依存心が強いため留守番は苦手です。

留守がちな家ではほかの猫や犬などのペットを一緒に飼育することを検討してあげたいものです。デボンレックスは、犬との相性が非常に良いことも知られています。

 

寒さにやや弱い面があり、寒冷地や冬期はテレビや家電製品などの上に寝そべって暖を取るユーモラスな姿を見せることがあります。

 

デボンレックスの毛色

ホワイト、ブルー、ブラック、レッドやそのタビー、トーティなどあらゆる毛色が公認されます。

時々長毛の子猫が生まれることがありますが、初期の猫種育成途上で長毛の猫が交配されたことがあったためです。

デボンレックスの気を付けたい病気

デボンレックスは、基礎となるたった1頭の猫から発生した猫種であったため近親交配が避けられなかった歴史があります。そのため、皮膚や神経、血液や心臓、関節などに発生する遺伝性疾患がいくつか見られます。

これらは、てんかんや失神、肥大型心筋症、肘やひざの形成不全による脱臼などの症状として現れます。

 

また、デボンレックスは猫には珍しいB型、AB型の血液型の個体がいます。重大なケガや疾患で輸血を伴った手術が必要になる場合に備えて、血液型を調べておくのが良いでしょう。