アビシニアン

猫画像

英語表記
Abyssinian

原産国
エジプト

公認団体
CFA・TICA・FIFe・GCCF

毛種
短毛種

アビシニアンの歴史

アビシニアンの起源には諸説あり、原産国もエジプト、エチオピア、イギリスとされることがしばしばあります。
信ぴょう性はともかく、古い順番としては、古代エジプトの壁画や出土品に描かれていたネコの特徴がアビシニアンに似ていることから、エジプト原産という説が立てられました。
アビシニアンという名前の由来にもなったとされる説として、1868年のイギリス・エチオピア(旧名アビシニア)戦争から帰還したイギリス兵が持ち帰ったとするものがあります。この時に祖先猫とされたのはズーラという名前のメスであったという話も伝わっており、長い間信じられてきましたが、近年この説にも懐疑的な見方が増えてきているようです。
近年の遺伝子分析研究では、インド大陸ベンガル湾周辺の土着猫が祖先である可能性が指摘されています。
オランダのライデンあるナチュラリス生物多様性センター(自然史博物館)には、アビシニアンと大変よく似ている猫の剥製が保存されていますが、その猫は1830年代中ごろにインドから来たものと説明されています。イギリスは古くからインドと交易があるため、この説は現在、最も有力なものとして考えられています。
さらには外観上の類似点から、イエネコの祖先であるリビアヤマネコとも血縁が近い可能性もあるとされています。
起源はさておき、アビシニアンはイギリスに入ってから改良され、1870年頃にはキャットショーにデビューしました。イギリスの猫血統管理団体であるGCCFに品種登録された後、1927年頃にはフランスでも本格的な繁殖が始まりました。さらに1935年頃からはアメリカで繁殖が開始されたのち、デンマーク、スウェーデン、オランダ、オーストラリア、日本に渡り、世界中でたくさんの人に愛される猫種となりました。

アビシニアンの特徴

アビシニアンはティックド・タビーの極細かい縞パターンに包まれた、シャープで筋肉質の体格を持つ、やや小さ目の中型猫です。
小さなくさび型の頭に大きな耳、アーモンド形の大きな目はグリーンまたはゴールド(琥珀色)に輝いています。
しっぽは長く、足は細長い筋肉質のフォーリンタイプの猫です。
標準的な体重は3~5kgとされています。

アビシニアンの性格

アビシニアンはエレガントで高貴な容姿と裏腹に、好奇心が強く活発で、非常に甘えん坊です。
人間と遊ぶことも大好きで、ボールを投げれば取って来る、遠くから呼べばやってくる、犬と同じようにお手を教えるとできるなどエピソードには事欠きません。
声がきれいなことでも知られていますが、大きな声で鳴くことはあまりありません。
初対面の人間や、ほかの猫や犬などのペットとも仲良くでき、人間の子どもに対しても上手に相手をします。
筋肉質の肉体から察せられるように、運動能力は素晴らしいものがあり、高い所に上るのも好きです。

アビシニアンの飼い方

アビシニアンは活発で遊び好きであり、子猫から若猫時代は驚くほど敏捷なスピードで走り回ります。
人と遊ぶのも大好きですので、いろいろなおもちゃを用意して、好奇心を育てながら運動させてあげましょう。
賢く洞察力があり、好奇心も強いことから、人間のすることをよく見ています。
アビシニアンは短毛ですがダブルコートですので、抜け毛はあります。定期的にブラッシングまたはコーミングを行ってあげましょう。

アビシニアンの毛色

アビシニアンの主な毛色はルディー、レッド、ブルーおよびフォーンとなります。
アビシニアンの毛色はソリッドに見えますが実はタビーで、1本の毛に色合いの変化がある毛の集合体です。
これをティックド・タビーと呼びます。子猫の頃はしっぽや手足に、よりタビーらしい縞が浮き出ることがありますが、多くは成猫になるに従って、非常に細かいティックドになっていくようです。

アビシニアンの気を付けたい病気

アビシニアンに起こりやすい遺伝疾患の種類はやや多く、発症数は多くないものの、重症化するものもあります。
重症筋無力症は犬に比べて猫の方が非常に少ない疾患ですが、アビシニアンでは比較的起こりやすいとされています。
突然、四肢に力が入らなくなり、足がもつれる、起き上がれなくなるなどの経過をたどります。
猫では3歳以上で発症することが多く、巨大食道症や嚥下障害などが併発することもあるようです。
また、アビシニアンは歯周病の起こりやすい猫としても知られています。歯周病は加齢とともに進行しますので、長生きする程に歯周病の可能性が高まってきます。猫に歯磨きをするのは難しいですが、人懐っこい性格を活かして、子猫の頃から歯の手入れをさせるように上手にしつけていきたいものです。
アビシニアンの平均寿命は10~15歳くらいと言われています。10歳を越えればかなりのシニア猫になりますが、この年齢になると慢性腎不全が増えてきます。
腎不全は、少しずつ腎臓の組織が衰えていくことで、毒素の排出ができなくなり、尿毒症などを起こして死に至る病気です。水をたくさん飲み、たくさんおしっこをするという多飲多尿の様子は症状の一つです。食事管理などで進行を遅らせることになりますので、気づいた時には早めに動物病院を受診しましょう。